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2019.07.23更新

前回のブログで消費税の内外判定基準の改正の話をしましたが、
今回はその続きとして、同じく2014年10月1日改正の『消費税のリバースチャージ方式』について、お伝えしたいと思います。

【リバースチャージ方式とは?】

 ①

※国税庁リーフリットより

 

『リバースチャージ方式』とは、国外事業者から事業者向け電気通信利用役務の提供を受けた際(特定課税仕入)に、本来サービスを提供した売上側に消費税を課税するところを、サービスを受けた仕入側が消費税を負担するという新しい課税方式です。

この課税方式は前回のブログに記載した、
『国内事業者』⇒『国内事業者』へのサービスの提供が課税されて、
『国外事業者』⇒『国内事業者』へのサービスの提供が課税されないのは企業間の競争において非常に不公平であるという観点から生まれました。

『事業者向け電気通信利用役務の提供』とは、インターネットを通じて行われるサービスのうち、Google広告などの広告の配信や、データベースの保管などのクラウドサービス、

いわゆる『事業主に限られるサービスの提供』を指します。

そのため、kindleのような電子書籍の販売や、iTunesのような音楽配信といった、『一般消費者も使用できるサービス』については該当しません。


【特定課税仕入 会計処理】
特定課税仕入を行った場合の会計処理としては以下の通りとなります。

例:広告宣伝費として特定課税仕入として100万円を支払った場合。

[広告宣伝費] 1,000,000円     [現金預金] 1,000,000円
[仮払消費税等]  80,000円     [仮受消費税等] 80,000円

 

 

いわゆる両建処理となります。
規定上、消費税の計算において課税売上割合が95%以上で課税売上高が5億円未満の、消費税を全額控除で計算する事業者については、特定課税仕入であっても消費税の負担はないものとして計算を行います。

もし課税売上割合が70%であり、広告宣伝費が共通課税仕入の場合は、
控除できる消費税の額は80,000円×70%=56,000円となり、
80,000円-56,000円=24,000円がサービスを受けた事業者が負担する消費税となります。

【スポーツ選手や芸能人も】

2

※国税庁リーフリットより

余談ではありますが、『リバースチャージ方式』については日本で活動を行う俳優や音楽家、スポーツ選手にも適用されます。

わかりやすい例では、プロ野球の助っ人外国人に支払う年棒(形式上は事業者に支払う業務委託料)がリバースチャージ方式の対象となり、年棒を支払う球団が消費税を負担しています。

【まとめ】
あまり話題にはなっていませんが、『リバースチャージ方式』については該当する取引を行う事業者から見れば、大きな税負担になる改正と言えます。

消費税増税が大きな話題となっていますが、世の中の流れを把握するといった意味で、こういった法改正には常に目を光らせておきたいものです。

 

投稿者: 笘原拓人税理士事務所

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